
日本人とは正反対の考え方してます。
最後はなぜかうまくいくイタリア人
嫌いなことはやらない。
商談よりも食事が大事。
空気は読んだことがない。
それでも、結果が出るのはなぜなのか――。怠惰で陽気で適当なのに、ファッションから車まで、独自のセンスと哲学で世界の一流品を生み出している国イタリア。
彼らの秘密を、日常のさまざまなシーンの行動・価値観や「イタリア人あるある」から、軽妙にひもときます。「仕事とプライベートは分けない」「悲惨な事態もしぶとく楽しむ」「美しいか醜いかでビジネスを判断する」など、私たちの仕事の向き合い方に刺激を与えてくれるトピックも満載。
さらに、マンマを中心とするイタリアの家族関係、恋人とのつきあい方、食卓での流儀、地域別の特徴など、イタリア文化の読み物としても、大いに楽しむことができる1冊です。by Amazon
計画を立てて行動するのが苦手で、何か問題が起きても「場面でアドリブを利かして対処する」という思考のイタリア人はとにかくルーズ。 ←
イタリア人プレイボーイを見てればわかるとおり、かなりテキトーな人生観をお持ちのようです。
そんなイタリア人のとことん「ゆる~い」エピソードが笑える1冊となっております。
仕事は「労働」ではなく、「人生」
彼らイタリア人にとって「労働」とは「お金を払ってもらうために働く」という意識はまったくないようです。
「楽しければおk!」という概念が国中の根本にあるので自分もルーズだし、他人がルーズであることにも寛容です。
オンとオフの切り替えなど存在しないので仕事中だろうが平気で寄り道して遅刻するし、飲食店やスーパーのレジで長蛇の列が出来ようが店員は目の前のおしゃべりに夢中になり、さらには並んで待ってる人たちまでおしゃべりに参加してくるというから驚き。
「公私のけじめ」が美徳とされる日本人がイタリア行ったら確かにびっくりしますよね。
「寄り道」こそが人生
そんなイタリア人を象徴するような古代ギリシャの話が「英雄オデュッセイア」です。
トロイア戦争を勝利に導いたオデュッセイアは妻の待つ故郷に帰ろうとするのですが、なんと10年間も寄り道をするのです。
一応その10年間にはいろいろあって、モンスターと戦ったり、別の世界にふっ飛ばされたりと冒険をするのですが、困難を乗り越えるたびに「おれたちって凄いよな」とスリルを楽しんで満足してる風に描かれております。
家では妻が求婚してくる男たちをスルーして夫の帰りを待ってるのに、彼は10年間の冒険で魔女キルケーと1年暮らして子供をつくり海の女神カリュプソーとは7年も一緒に暮らすというイタリア人のチャラ男ぶりが大暴走する神話。それが英雄オデュッセイアです。
様々な困難や冒険に立ち向かいながら「愛する妻の元へ帰る物語」がベースではあるのですが、なぜか自分から冒険を探して途中でおもしろそうなことがあるとそれに熱中してしまい、本来なら数週間で帰れるところ気付いたら10年経ってました的な印象を受ける物語です。
これが、まさにイタリア人そのものだと著者さんは言います。凄いですねえ。
旅先で目的を達成したら速攻で妻の元に帰るであろう私のような愛妻家気質には考えられない話ですが今の日本人には多少の寄り道するくらいの余裕も必要かもしれませんね。
それでもうまくいくんです。
イタリアに住みたくなる1冊。おすすめ!(´∀`*)