
疾走感がえぐい!
ラフ・アンド・タフ
「女は穴だ」なんて俺は本当に馬鹿だった。魂の兄弟、そして夢の女と健気なガキ。死にたいくらい焦がれた幸せが目の前にある。賞金稼ぎになろうと無茶をする日々。ヤクザの借金を踏み倒した風俗嬢を見つけたが、女は言う。「好きなときに、好きな穴を使っていいのよ」。血まみれの子守歌をききながら、明日なき暴走が始まった!死んでも走り続けろ!
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王道の逃亡劇!な1冊です。
組織に借金がある女に惚れ、その女の子供を溺愛し、組織の金に手を出して…という、どんどん奈落の底に向かって加速していくストーリー展開は、さすが馳星周ノベルス!って感じですねえ。
全てを手に入れたい男の「愛」と「暴力」と「愚かさ」が交差する作品です。
私も馳星周さんの小説が大好きでいろいろ読み漁ってますが、人の心理を揺さぶるのが本当に上手いですよね。
悲しくもなるし、哀れにもなるし、ほっこりした気持ちにもなるし、飽きの来ない物語の展開はさすがです。
逆に、この「家族の幸せ」みたいなものが、ハラハラする逃亡劇を加速させるんでしょうねえ。
今回も「金」と「女」で狂い始めた歯車を楽しめるストーリーとなっております。
毎度ながら「どれかを捨てればうまく行くのにな」と思いながら読んでましたよ。 ←
おもしろかったです。一気読みしてしまいました。
おすすめ!