
衝撃。
美味礼賛
新しい料理の発見は人類の幸福にとって天体の発見以上のものである――。
1825年に刊行された『味覚の生理学』は、日本では『美味礼讃』の訳書名で知られてきた。美食家としての情熱と蘊蓄を科学的知見をもとに掘り下げ、食べることが人間と社会にとっていかに重要であるかを説いた美味学の古典。
大胆な編集にもとづき、平易な訳文・親しみやすい解説を施した決定版。
by Amazon
今まで特にこだわりのなかった「食」
美味しいものと不味いものの2択の世界で生きてきましたが…
考え方を改めました。影響を受けやすいタイプ
さくっと見どころをレビューします!
どうしたら美味くメシが食えるのか
本書は世間で言われる、いわゆる「グルメ」の話ですね。
が、その内容はかなりマニアック。
「味がする」という人間の原理から歴史、はたまた性とのつながりなどなど、考察に考察を重ね、「どうしたら美味くメシが食えるのか」を徹底的に研究されております。
200年も前にこんな本が出てたことに驚きですよ。
美味いメシを食うには、人間や食材の原理やシステムを理解して実践すれば、必ず成し遂げられるのです。
本書にもありますが、ただ「腹を満たす」だけじゃただの動物ですし、ちょっと味気ないですからねえ。
調理して皿に盛り、その美味を他の人と共感する。
この「食べる」という行為にも、そろそろこだわらなきゃいけないなと思いました。
ようやく人間になれた気分です。(
解説がすばらしい!
個人的には、これが一番の推しポイント。
編訳者による解説も読み応えたっぷりです。
たいがい、解説ってあんまりおもしろくないんですよね。(
なにやら難しい言葉が連発されてるだけってイメージで。
しかしながら、本書はその解説もわかりやすくておもしろい!
本当に、「グルメ好きなんだな~」ってことが伝わって来ますね。
ためになる情報や豆知識が満載でございましたよ。
人生が変わる
これはただの経験談ですが。
「食」への意識が変わるだけで人生が変わります。
ただただ「食材」や「調理法」だけの話じゃないんですね~。
食卓につくタイミングや普段の生活、モチベーションやシチュエーションなどなど、あらゆるものを駆使して食事を楽しむのが、本当の美食家なのです。
ここら辺が徹底的に哲学されてるのも本当によかった。
こんなん、確実に意識が変わるでしょう。
なんか、そんな「食にこだわる」ってカッコイイじゃないですか。
大人の男性って感じで。
変態紳士は卒業です。しばらくは。
まとめ
人生が変わる1冊です。
正直、ここまでの衝撃があるとは思いませんでした。
「食」に関するあらゆる知識が知的好奇心を満たしてくれて、さらに刺激をくれる、良著でございました。
おもしろかったです。
おヒマつぶしに、ぜひ。