
これはなかなか。
11月に去りし者
1963年11月、ニューオーリンズ。暗黒街で生きる男ギドリーは、ケネディ大統領暗殺の報に嫌な予感を覚える。
数日前に依頼された仕事はこの暗殺絡みに違いない。ならば次に死ぬのは自分だ、と。
仇敵を頼って西へ向かう道中、夫から逃れてきた訳ありの母娘と出会ったギドリーは家族連れを装いともに旅するようになる。だが組織が放った殺し屋はすぐそこに迫っていた―
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良いですね~!
ザ・海外ノベルズ!って感じの1冊です。
さくっと見どころをレビューします!
追う者と追われる者のスリル
あらすじから解るとおり、メインはこれ。
追う者と追われる者のハラハラするスリルが楽しめます。
これぞ「海外!」って感じですね。
ダイレクトにスリルを味わってくれ!って思いがひしひしと伝わって来ます。笑
日本の「追う者と追われる者」的な作品って、やっぱりどこかひねってたり、一味加えたものが多いですから。
それももちろん日本の「味」なのですが、そればっかりだと逆にね。
「もうそーゆーのはええねん( ´゚д゚`)」ってなりますから。
そんな中、ここまでストレートにエンターテイメントと向き合った作品に出会うと、逆に新鮮ですよね。
恋愛要素
そして、これ。
夫から逃げてきたワケありの女性との恋。
これがまた、「大人」なんですよね~!
殺し屋が迫っている中、最初はその女性を利用する予定だったのですが…
あれやこれやという内にガチな恋におちてしまうのです!
えっちなやつらだ!(´∀`*)
追われるスリルの中にもこんな要素があると、物語のいいスパイスになりますよね。
2人の恋がどうなるのかも、見どころです。
ちょっとだけ言うと、なんとも言えない気持ちになります。←
頭良さげ
これが凄いなと思ったところ。
追う者と追われる者の頭脳戦が凄いです。
逃げる方も先を読みながら上手く身を隠して逃げるのですが、追う方も勘の鋭いお方で。
「そんなん気付くか普通?」ってレベルのささいな違和感をもとに、逃亡者を追い詰めて行くのです!
まあ、フィクションだから出来ることだけども。(それを言うな
やっぱり、こんな頭脳の攻防戦は見ててハラハラしますよね。
まとめ
いい物語です。さくっと言っちゃうと。
最後は予想の斜め上を行く結末ですし、エピソードもどこかほっこりしますね。
ただ、読むのにちょっとコツが要るかもしれない。
海外ノベルズあるあるですが、ちょっとミステリアスな空気のまま物語が進んで行くので、「どゆこと?」ってなる部分が多いかもしれない。
読み慣れてる人ならすぐに理解できる範囲ですが、最初はちょっと戸惑うかも。
それでも、物語の内容がきちんと理解できてれば、かなりスリリングな頭脳戦が見られる作品となっております。
ミステリーやサスペンスが売りと言うより、なんかほんとに全体的に「いい物語やな~」って感じですね。
おもしろかったです。おヒマつぶしに、ぜひ。