
ガブリエル・アロン!
亡者のゲーム
イタリアのコモ湖で英国人実業家が惨殺された。被害者は美術品密売の噂がささやかれる元スパイ。
死の直前、幻の名画を手に入れていたらしい。
国家治安警察の将軍から極秘裏に捜査協力を頼まれたガブリエルは、ヨーロッパを股にかけた謀略のゲームの裏に、ある独裁者の不穏な陰を嗅ぎ取るが―
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はい。どっぷり浸かっております。
ダニエル・シルヴァさんのスパイシリーズ!
さくっと見どころをレビューします!
とにかくエレガント
とにかく、コレですよ。
世界観が洗練された上品さで満たされております!
下品な表現、シーン、一切なし!
なんともジェントルメンで洒落たおじさま方が、純粋に「殺人事件」と「盗まれた美術品」を追う物語となっております!
なので本当に、ノワールに比べるとわかりやすい刺激がないので、「上級者向け!」って印象ですね。
純粋にストーリーを楽しめる人向けです。
私も最初はこのガブリエル・アロンシリーズを読んだ時、「刺激が薄いな~」と思いながら読み進めてました。
しかし、ふと、こっちはこっちでまた独特のノワールと違った刺激があるではないか!( ´゚д゚`)ってことに気付いてしまいまして。
ノワールな刺激が薄い分、純粋に世界観に集中できて楽しめる感があるんですよ。
そのことに気付いてから、以来ドはまりしております。
まあ物語もさることながら、単純に、カッコイイんですよね。
紳士具合が。
ガブリエル・アロンや組織のメンバーを中心とした人たちの、なんともシャレの効いたやりとり。
もう最高。エレガント。
来世はイタリア人に生まれよう。←
スケールのでかさよ
そして、これ。
物語の舞台のスケールがむちゃくちゃデカイです。
とにかくもう、規模が桁違い。
物語の始まりは、美術品の売買を営む実業家の暗殺事件。
しかしここから、とんでもない組織に辿り着き、世界を動かしかねないところまで辿り着いてしまうのです!
こーゆーの、憧れるじゃないですか!(´∀`*)
国や経済界までをも相手にする、一世一代の諜報作戦!
これのどこにワクワクするかって、やはり一筋縄にはいかないレベルがハンパじゃないんですよね。
だって、国だもん。笑
しかし、ここを上手くかいくぐって、少しずつ作戦を実行して、核心に迫って行くわけですよ。
これがやっぱり、スリル満点でたまらないんですよね~!
世界情勢のことがよくわかる
そして、これ。
世界情勢のことも勉強になります。
特に「中東のリアル」なんかがよくわかりますね。
なんせ、この作家さんであるダニエル・シルヴァ氏。
元ジャーナリストなんですね。
なので、その目で見てきた世界情勢なんかが、物語になんともリアルな世界観を加えて見せてくれるのです!
いやもうなんか本当にスパイになった気分にさせてくれますね。
まあ、もちろん物語自体はフィクションですが()、こういった世界の背景なんかのことも知れるのは嬉しいオマケです。
まとめ
相変わらずカッチョイイぞ!ガブリエル・アロン!
なんとも紳士な方たちのスパイ作戦を上品に楽しめる、そんな作品ですね。
しかし、ある程度、小説の楽しみ方を知ってる上級者向けではありますが、なんて言うんでしょう。
ハマれば背筋を洗練されたゾクゾク感が駆け巡るような物語!って感じですね!
気ニナルダロウ?
とにかくまあ、おもしろかったです。←
おヒマつぶしに、ぜひ。