
まあ、アメリカの話ですけども。
なぜ中間層は没落したのか アメリカ二重経済のジレンマ
アメリカの「現実」を直視する。二極化した階層を固定化する政策、低賃金、大量投獄、人種差別―アメリカ経済史の大家による警告。
by Amazon
金持ちと貧乏人の格差が広がりまくって、もはや「中間層」なんていなくなる勢いのアメリカ。
まさに富裕層と貧困層のみの、二重経済になっているのです。
なんで?原因は?( ´゚д゚`)ってことで、本書はそれが事細かに分析された1冊ですね。
さくっとレビューします!
FTE部門
本書のキモとなる話はこれ。
financial(金融)、technology(技術)、electric(電子)の頭文字をとった職業の部門。
今、アメリカの経済はここに集中しているのが問題なんだと、著者さんは言います。
今や、アメリカはIT産業の大国。
アメリカの経済を支えているのは間違いないので仕方ないっちゃないのですが、今のままの政策じゃ貧富の格差は大きくなるだけなのです。
なぜここに経済が集中するようになったのか?を歴史から見て行くので、とてもわかりやすいですね。
この状況になったのも、必然なのかもしれません。
金持ちだけが優遇された社会
これは日本でも同じようなことが起こってますが、アメリカは桁違いですね。
金持ちだけが得をする政策や仕組みの数々が本当にヒドイです。
そもそも、「FTE部門が儲かるならその仕事すればいいじゃん」って思うじゃん?
これがまた「貧乏人にはその職業に就くのは不可能」な数々の仕組みがあるのです。
そんな仕組みがあったら、そら無理やわ( ´゚д゚`) ←
投資信託は必須
アメリカは「二重経済」という社会構造を変えるのはほぼほぼ不可能な状態になってるので、もはや「自分の身は自分で守る」を地で行くスタイルとなっております。
カースト制度みたいなもんですね。
ほとんどの人は、生まれたところの環境から抜け出すことができなくなってきているのです。
なので、投資信託でお金を増やして行くのは必須になってくるんですね。
貧困層には「儲かっている事業に資産を積み立てて恩恵を得る」ことが、ベストな答えになってくるわけです。
本当に、こーゆー経済の本を読むと投資の重要性が嫌になるほど解りますよ。ほんとに。
まとめ
まあ、何度も言ってますが、あくまでこれはアメリカのお話ですけども。
アメリカのリアルが鮮烈にえぐられた1冊!って感じでしたね~。
とは言え、日本も徐々にですが、こうなってきています。
アメリカほどひどくはないものの、私はこの流れを止めることはほぼ不可能なんじゃないかな~と読んでおります。
人類の歴史を見てみても、世の中を変えることはほとんどの場合不可能なので、「自分が環境に適応する」のが賢い生き方なんですね。
情報を集め、現状を知り、ベストな対策を作っておく。
これは現代人にとって必須の処世術なのです。
新しい発見があって読み応えのある1冊でした。
おヒマつぶしに、ぜひ。