
最高。
ぴりりと可楽!
お笑い興行が禁止されて100年。旦那衆の道楽となった「お笑い」を、庶民の娯楽へと飛躍させた江戸落とし噺の元祖・三笑亭可楽のまっしぐら人生!
by Amazon
お笑い大好き人間としては見逃せない物語でした。 ←
もはや、カバーからしておもしろそうじゃないですかあ。(安易
読んでみれば、これまた胸を熱くさせてくれる最高の物語でございました。
さくっとおすすめポイントをレビューします!
アツい江戸っ子の芸人魂
やっぱり、一番の見どころはこれでしょうね。
お笑いに人生を懸けた男たちの熱い物語です。
まあ、普通に考えて「お笑い」で生計を立てようとするなんて尋常な発想じゃないですから。 ←
しかも、それを娯楽の禁止されていた当時の江戸時代に、しかも「江戸の街に定着させた人物」なんて、裏にある物語が気にならないわけがない!
「一体、なにがあったの!?( ´゚д゚`)」ってところじゃないですか。
これまた、山あり谷あり、壮絶で波乱万丈な芸人の人生がそこにはあったのです。
この「山あり谷あり」がね~、本当に熱いんですよね。
最初はまったくウケないワケですよ。
それでもあきらめずにいろんな人と出会って、いろんな芸人から吸収してコツを掴み、場数を踏んで成長していく…。
この姿を見てたら自然とモチベーションも上がりますね。
落語の歴史
これも、おすすめポイント。
落語家さんの「~家」とか「~亭」の歴史や意味に知的好奇心を刺激される1冊でもありました。
まあ、普段生活してて気にしないですからねえ。 ←
林家正蔵なんて名前が出てきた時「Σ(゚Д゚;エーッ!」って言いましたから。
テレビで見るあの人、初代じゃないですからね。()
他にもたくさんの芸人さんや、芸そのものの歴史なんかも出てきておもしろかったですね~!
そんな歴史好きにもたまらない作品です。
文体
これは「スゴイな~」とただただ感服してしまったポイント。
全体的に江戸っ子調。明るい雰囲気でストーリーが語られるのですが、凄いのはそこだけじゃないのです。
思い返してみると、まるで本当の落語を聞いているような錯覚に陥っている自分に気付いたのです。
これが、個人的に「凄いな~」と。
私自身、漫才やコントは好きでよく見るのですが、正直「落語」のおもしろさっていまいち解らなかったんですよね。
どうしても、インパクトに欠ける部分があるじゃないですか。
そんな私にもわかりやすく、「落語のおもしろさ」が詰まった1冊じゃないかと。
この錯覚を生み出す文章力はスゴイなと、ひたすら感動するレベルです。
まとめ
なんともモチベーションを上げてくれる物語でした。
どうしても現代は「常識」という言葉にとらわれた人たちが多い気がします。
そこで、こんな「常識なんてぶっ壊せ!」的な歴史上の人物が奮闘して成功した物語に出会うと、こっちもモチベーションが上がりますね。
江戸の町から日本を変えた芸人の熱い物語です。
一気読み必至。おヒマつぶしに、ぜひ。