
これは凄まじい。
楽園の眠り
あさな子の柔らかい肌。いたぶるのは麹町署生活安全課の刑事・友定伸。息子の雄介への暴力を止められない。ある夜、雄介が行方不明になった。託児所から抜け出した雄介を保護したのは女子高生の大原妙子。実父から性的虐待を受けていた妙子は雄介を紫音と名づけて、新たな生活を夢見る。夜の闇の中、焦燥と絶望が疾走する。
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子育てをなめてる方々にぜひ読んで欲しい小説です。 ←
馳星周さんによる、「幼児虐待」をテーマにした作品ですね。
さくっと見どころをレビューします!
虐待のスタートとは…?
やっぱり、この作品の1番のポイントはこれ。
「虐待はどのようにして起こるのか?」を鮮明に抉り出してるところですね。
未だに世間で度々ニュースになってますが、いい加減気付いて欲しいんですよ。
みんな子どもを持つことに、夢を見すぎ。
言うことを聞かない、わがままでただただ泣きわめく子供にどう接するつもりでいるのか、よく考えた方がいいですよね。
私には子供がいませんが、知り合いや親せきの子供だけでもうお腹いっぱいです。 ←
自分の子供だからかわいいはず。だから子供にムカついても手をあげないはず。
その思考が間違っているのです。
この辺のことを深く考えもせずに子供をつくるから、あとあとになって虐待してしまうなんてケースが頻繁に起こるんですよね。
そんな「虐待のスタート」を深く描写してくれてるので、それだけでも読む価値アリです。
子どもを持つ親御さんなんかは、かなり共感できるところじゃないでしょうか。
暴力のオンパレード
この辺の描写も、かなり刺激がありますね。
読めば読むほど、かなりサディスティックに暴力の描写が責め立ててきます。
まあね、これは馳ノワールと言えば!みたいなところもありますから。
しかし、今まではヤクザだったりマフィアだったり警察だったりでしたが、今作は幼児への暴力がメインですからね。
その要素が加わるだけでも、今までにはない、不気味な雰囲気です。 ←
物語の展開
これまた、飽きさせない展開を繰り広げるのはさすがだなと。
「どうなるんだこれ( ´゚д゚`)…」感が満載のストーリーです。
やっぱりこれがないとね。
「すげえ話だな~( ´゚д゚`)」と思いながら読んでましたから。
プロローグから一気に持って行かれて、逃亡劇が始まるあたりからもう物語にどっぷりです。
ありそうでなさそうな、でもありそうな話ですよね。なんだそれ
映画化したらヒットしそうだけど、そうでもないのかな~。
かなりダークな内容だけども。 ←
まとめ
読めばわかる。泣きわめく小さい子供がどれだけムカつくのかを。
まあそんなことを大々的に言うから私はいつまでも独身なわけですが()、でもこれはリアルなんですよね~。
かわいいだけじゃないんですよ。子供っていうのは。
今の若い子たちは、その辺のことをよく理解してから、子供を生むべきだと私は思いますね。
そんな「幼児虐待」をメインにした読ませる物語!って感じです。
これはおもしろかった!目が離せなくなる展開はさすがでございました。
いろいろと考えさせられた作品です。おヒマつぶしに、ぜひ。