
嗚呼、哀しき人類史。
シルクロード全史
その道を制す者が世界を制す――人類の欲望と憎しみの交錯を見つめ続けてきたこの道の壮大な歴史を描いた、世界的ベストセラー!
by Amazon
いや~、おもしろいですねえ!(´∀`*)
「文明と欲望の十字路」とサブタイトルにあるように、シルクロードの歴史はまさに文明と欲望の歴史でございましたよ!
さくっと見どころをレビューします!
ヨーロッパとアジアをつなぐ道で
アジアからヨーロッパへ絹が運ばれていた道、ということで「シルクロード」なのは小学校で習ったことをなんとなく覚えてました。
なので、単純に「物流」に使われていた、いわば「産業道路」みたいな感じなんだろうな~ってイメージしかありませんでした。
ところがどっこい。(古い
血と汗と涙に塗れた、数々の権力争いが繰り広げられていた場所なのです。
ここがね~、非常におもしろいポイントで。
物流はもちろん、宗教や資源、文化や食料などなど「この支配権は誰が手にするねん( ´゚д゚`)」ってことですね。
当時も今も、「他の国に飲まれたら終わり」なわけですから。
「ヨーロッパvsアジア」のみならず、周辺の各国による壮大な覇権争いや、過去に存在していた国の繁栄と衰退などがドラマティックに描かれた1冊って感じでしょうか。
しかもなにがすごいって、この覇権争いは現代まで続いているのです。
この辺の歴史の裏側を振り返って見てみると、結構勉強になることも多いんですよね~。
現在の世界情勢を理解するのもそうですが、人と争うことがどれだけアホくさいのかがよくわかります。(毒
知られざる歴史の数々
みなさん、シルクロード周辺にある寺院などの宗教施設がなぜあんなにカラフルなのか知ってますか?
あれは「うちの国はこれだけ宗教に金使えるんだぜアピール」なんです!
これがすげえおもしろかった隠れポイント。 ←
「宗教」って、人々をコントロールするのにむちゃくちゃ便利なんですよね。
人々の思想を1つにまとめればそれだけ生産力は上がるし、人々の精神的なよりどころにもなるし、まさに一石二鳥なんですよ。
なので、
- 国の領土を広げるには宗教が一番だな!
- ご覧下さい、うちの宗教はこれだけ神様にお金使ってるんですよ!
という、布教活動による豪華さなのです。
これ、ずーっと疑問に思ってた事なんでめっちゃスッキリしました。笑
日本の仏像とか神社とかめっさ地味なのに、なんで他の国の宗教施設はあんなに派手なんだろう?って不思議だったんですよね。
理由はなんのこっちゃない()、ただの覇権争いでございました。
そんな数々の「知られざる歴史」がおもしろかったですね。
まとめ
覇権争いが楽しめる1冊です。
最初はシルクロードが舞台ですが、途中からシルクロード自体はあんま関係なくなってきますが(ノ∀`)タハー
まあ、事の発端はシルクロードってことなんでしょう。(安易
しかし、これは盲点だった~!って感じる人は多いでしょうねえ。
私も、近東あたりの世界情勢がまさかシルクロードから繋がって来るとは思いもしなかったですから。
アジアとヨーロッパをつなぐ道で行われていたストリートファイトです。
おもしろかったです。おヒマつぶしに、ぜひ。