
これはやられた。
展望塔のラプンツェル
多摩川市は労働者相手の娯楽の街として栄え、貧困、暴力、行きつく先は家庭崩壊など、児童相談所は休む暇もない。
児相に勤務する松本悠一は、市の「こども家庭支援センター」の前園志穂と連携して、問題のある家庭を訪問する。石井家の次男壮太が虐待されていると通報が入るが、どうやら五歳児の彼は、家を出てふらふらと徘徊しているらしい。
この荒んだ地域に寄り添って暮らす、フィリピン人の息子カイと崩壊した家庭から逃げてきたナギサは、街をふらつく幼児にハレと名付け、面倒を見ることにする。居場所も逃げ場もない子供たち。彼らの幸せはいったいどこにあるのだろうか―。
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いや~、おもしろいですね!
「虐待」を中心とした、社会の闇に深く切り込んだ作品となっております。
さくっと見どころをレビューします!
騙された!Σ(゚Д゚;
やっぱりこれでしょう。
物語の中に物凄いトリックが用意されております。
すみませんね。いきなりオチの話でw
話の内容は虐待、在日、ヤクザ、輪姦、殺人、暴力などが中心で、結構な残虐さに思いっきり引き込まれます。
「どうなるんだこれ…( ´゚д゚`)」的なストーリーですね。
そして読み進めて行くと、「あれ?これ普通の話で終わり?」みたいな雰囲気が出て来るんですよ。
ところがどっこい()、最後の最後に「ヤラレタ!」的なオチが!
「ヤラレタ!」というより、「(´・ω`・)エッ?」って感じでしたね。
脳がパニックを起こしました。唐突すぎて。
なんかどうも理解が追いつかなかった部分があったので、紙に人物相関図まで書きましたから。
そこで初めて「ああ!そーゆーことね!ヤラレタ!」ってなりました。←
のめり込み過ぎたな。(言い訳
全部つながった時に爽快感が駆け巡る!そんなトリックです。
内容は激しめ
要は、これでトリックの存在を上手く隠してる感じですね。
内容はなかなかハードコアで、ストーリー展開もエグめです。
カバー表紙に騙されてはいけません。笑
虐待や輪姦の描写なんかは読んでて胸が苦しくなってくるものもあるので、人によっては気分を害するかもしれないですねえ。
R15あたりにしといた方がいいかもめ。
まとめ
非常によくできた物語です。
児童相談所や施設の実態、妊娠できない女性と子供を生んで虐待する人などなど、それぞれが良い視点で描かれております。
やっぱりなにより、女性の気持ちが表面化されてるのが良い!
女性作家さんが描く物語は、男性にはない視点があるから、興味深く楽しめるんですね。
しれっと隠されたトリックも良かったです。笑
おヒマつぶしに、ぜひ。