
それにしても不気味な表紙やな。笑
愚者の毒
一九八五年、上野の職安で出会った葉子と希美。互いに後ろ暗い過去を秘めながら、友情を深めてゆく。
しかし、希美の紹介で葉子が家政婦として働き出した旧家の主の不審死をきっかけに、過去の因縁が二人に襲いかかる。全ての始まりは一九六五年、筑豊の廃坑集落で仕組まれた、陰惨な殺しだった…。
絶望が招いた罪と転落。そして、裁きの形とは?
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宇佐美まことさんの作品を読み漁ろうキャンペーン中です。
4冊目はこちら、「愚者の毒」ですね。
これもまたミステリー好きにはたまらない仕上がりとなっておりますよ!
さくっと見どころをレビューします!
引き込み方がエグイ
今作も、エグイ。
1度読み始めたら止まらない、緻密に作られた物語はさすがの一言です。
今作も読ませる要素はいろいろあるのですが、やっぱり一番は「人間の闇」でしょうね~。
登場人物が全員、ワケありなんですよ。
それぞれに潜む、「人間の闇」「心の闇」みたいなものが物語の中に浸透してるのですが、これがまたね。
残酷でありながら、悲しみを潜めてるのがたまらないんですよね~!
これは卑怯だわ。←
どうなるのか気になって読んじゃうもんこんなの。
すべてが繋がる快感
そして、これですね。
今作もご多分に漏れず、がっつりとミステリー要素を仕込んでおります。
本当にこれは、純粋に物語を楽しんでもらいたい作品ですね~!
ネタバレとか絶対もったいないって!笑
「えーどうなるのこれ…( ´゚д゚`)」と思いながら順々に物語を楽しんでいけば、最後には「そうだったんだ!」という、すべてが繋がる快感があなたを待ち受けているのです!
繋がる快感!えっちだな!(´∀`*)
女性目線
これが個人的におもしろかったポイント。
ところどころで、女性の心理が垣間見れます。
やっぱり、女性作家さんの作品にはこの「女性独特の目線」があるからおもしろいんですよね。
特に、宇佐美まことさんの作品はそれが色濃く出てるイメージです。
今作も勉強させていただきました。←
まとめ
人間ドラマが生み出す、緻密なミステリーです。
これもヤラレましたね~!おもしろかったです!
最後の
「さようなら、達也」
ふっと足を緩めた渡部さんは、半分だけ顔をこちらに向けて答えた。
「さようなら、希美さん」
これで鳥肌総立ち余裕でした。←
今作も読み応えたっぷりでした。さすが!
おヒマつぶしに、ぜひ。