
やっぱりノワールはおもしろい。
果てしなき渇き
部屋に麻薬のカケラを残し失踪した加奈子。その行方を追う、元刑事で父親の藤島。一方、三年前。級友から酷いイジメにあっていた尚人は助けてくれた加奈子に恋をするようになったが…。現在と過去の物語が交錯し、少しずつ浮かび上がる加奈子の輪郭。探るほどに深くなる彼女の謎。そして用意された驚愕の結末とは。
-あらすじより
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「疾走した少女の謎を追う」という、ミステリーノワールです。
あらすじを見て、「この少女はどんなサイコパスっぷりを見せてくれるんだ…(; ・`д・´)」と楽しみにページをめくってみたら、それどころじゃありませんでした。
むしろ特筆するべきは、父親のなかなかな壊れっぷり。
こういうのが読みたかった!ノワール!(´∀`*)
中身はドラッグにバイオレンスにやりたい放題ですが、きちんと「少女の謎」に焦点が当たってるので、最後まで飽きずに楽しめるのが良いですね。
ついつい続きが気になる展開をしてくるので、こちらもついつい一気読みです。(
こんなダークな作品に欠かせないのが、やっぱり「憎悪の攻防」なんですよね。
妄想だろうが事実だろうが関係ありません。
「殺してやる」という憎悪が、物語を盛り上げてくれるのです!
そんな「少女の謎」ももちろん、奈落の底へズブズブと沈んで行くような暗黒感がやっぱり最高だなと。
もうこんなんバッドエンドしかないやん( ´゚д゚`)って空気ね。
この堕落していくスピード感が、刺激たっぷりでおもしろい!
ということで、少女もなかなかですが、私は一番父親がキレてんなと。笑
ラストもなんとも言えない気持ちにさせてくれる、余韻のある物語でございました!
おもしろかったです。
おヒマつぶしに、ぜひ。