
さくっと。
紫苑
天涯孤独の美少女、紫苑は修道院で育てられた。彼女が神の名のもとに修得したものは殺人の技術だった。神父の命に従い政府要人を密殺する紫苑。しかし彼女は常に狙われていた。心を許していたマンションの管理人も実は彼女を狙う暗殺者だった。不安と絶望の中、カメラマンの伊東と出逢い、惹かれていく。伊東と結ばれたことで、組織と自分への疑念はさらに膨らむが…狂気に満ちた愛を描く長篇ブルース。
-あらすじより
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とりあえず「花村萬月」コーナーは見てしまう習慣が身に付いたおじさんです。おはようございます。
ということで、ブックオフで売ってたので買いました。
あちこちの本屋をぶらぶらしてますが、この作品はあんまり見ないですね~!
読んでみたらド安定に面白いのですが、一番びっくりしたのがこの作品、1991年に発表されたものなんです。
花村萬月作品にしたら4作目!
今でも全然おもしろいクオリティなことに一番の驚愕でした。笑
あらすじの通り、殺し屋の少女が主人公のノワールですが、やはり洗練されている印象ですね~!
文体・設定・展開、どれをとっても「純・暗黒文学」って感じです。
そして、それに加えてアングラなラブストーリーが良いスパイスになってるからたまらない!
そこまで長くもなく、グロくもなく、えげつなくもないので、花村萬月さんの世界観を楽しむ入門編に持ってこいの1冊ですね。
おヒマつぶしに、ぜひ。