
この作家さんすごいわ。
ウサギ狩り人
ストックホルムの高級住宅街。売春婦の目の前で客が撃ち殺された。公安警察警部サーガが緊急出動するが、犯人はシリアのテロ集団と関わりのある男の名前を口にして、現場を立ち去ったあとだった。唯一の目撃者を尋問すると、犯人の頬には長い髪の束のようなものが垂れ、被害者に童謡をきかせ、ゆっくりと時間をかけて止めを刺したという。4年の刑で服役中の元国家警察警部ヨーナの元に、意外な人物が訪れる。ヨーナは国を揺るがす凶悪犯を追跡するために、復帰する。
犯人の奇妙な行動から、犯人が十人の殺害を計画していると見破ったヨーナは、サーガとともに連続殺人犯の動機に迫る。浮かび上がってきた被害者の共通点を見つけたヨーナは、30年前に起こった、陰惨な事件の真実を探るが――。-あらすじより
この投稿をInstagramで見る
デッドバイデイライトのハントレスが好きな人におすすめ。←
ということで今作はウサギなシリアルキラーが暴れまわる1冊です!
いや~、もうこの作家さんはド安定におもしろいですね!
見どころをさくっと言えば
- 犯人や犯行の描写がとにかくハラハラする
- むちゃくちゃな強敵と渡り合えるヨーナがかっこよすぎ
- 犯行に及ぶ人物の目的とは…!?
ってところですね~。
毎回そうですが、ラーシュ・ケプレルさんの作品に出て来るサイコパスはなかなか特徴的でして。(
今作もまた犯人目線の描写がむちゃくちゃ上手いので一気に引き込まれるのです!
それに加えて今作は「犯人の目的」というミステリー要素がスパイスになってるイメージですね。
殺された被害者たちに共通点があるものの、犯人の手掛かりに一歩及ばない的な。
この微妙な距離感がむっちゃくちゃハラハラするのです!
読めそうで読めない犯人。
そして、その犯行の裏に隠された真実を探り出すヨーナとサーガの頭脳戦がなんともカッコイイ!
サスペンスはこれぐらいが一番おもしろいのかもしれない。
引くほど残酷だけど、その裏に引くほど悲しい過去が潜んでます、みたいな。
読んでても、節々で「壮大なオチ」が用意されてるのをひしひしと感じるので()、ページをめくる手が止まらないのです!
そして最後も、次回作「墓から蘇った男」を匂わせて終わるというなんとも憎いイヤミスっぷり。笑
私は「墓から蘇った男」を先に読んでたので、心の底から「良かった~!」と思いましたね。
そんな終わり方されたら気になりすぎて気持ち悪いですから。(
ということで、今作は「サスペンスを極限まで極めた作品!」って感じですね。
もはや私はラーシュ・ケプレルのファンになっております。
おヒマつぶしに、ぜひ。