
さすがです。
月の王
大戦の暗雲が迫る、魔都・上海。帝国陸軍特務機関所属の伊那雄一郎は、田辺少佐から緊急招集を受ける。伝えられたのは、駆け落ちした華族令嬢・一条綾子の身柄を、各国の特務機関や蒋介石隷下の藍衣社に先んじて確保せよという密命だった。しかも、皇室から直接派遣された謎の男・大神明と共に遂行せよという。渋りながらも拝命した伊那であったが、藍衣社の異能戦闘集団を率いる杜龍と四天王に急襲される。死地を救ったのは、身に「月」を背負って人間を遥かに凌駕した膂力で戦う、大神その人であった。やがて、各国の特務機関やマフィアの青幇をも巻き込み、上海租界を血の暴風が吹き荒れる――。最後に勝つのは……誰だ!?
-あらすじより
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どんなアングラなノワールなのかと思いきや、がっつり中二なダークヒーローものでした。笑
やっぱりね、馳星周作品と言えば私の中ではノワールか犬ですから。←
新しい挑戦してきたな~大丈夫かな~とどこか不安な気持ちになりながらページをめくってましたが、いらない心配でした。
むっちゃくちゃ面白い!
キャラも最高だし、特殊能力もワクワクだし、なにより世界観が良い!
実際、「小説でアクションもの」って面白いものが少ないんですよね。
どうしても、ダイレクトな刺激がある漫画や映画の方がスピード感や爽快感に分がありますし。
しかし、今作はその数少ない「おもしろいアクション小説」ですね!
文章だけでこのスピード感を出すのはもう「さすが」の一言だなと。
しかも、今まで発表してきたノワールなんかに比べるとエグさがないのに、ここまで惹きつけてくるのはスゴイ!
本当に、ストーリー展開とキャラとバトルの魅力だけで勝負してる印象です。
最後の「まさかの展開」にもワクワクしました。
これは続編がめっちゃ欲しくなる!(;゚∀゚)=3(興奮気味
おもしろかったです。
おヒマつぶしに、ぜひ。